ユキヒョウのくろしおは、志賀高原から新潟へ、それから、日本海へ向かい、首長竜と二匹で、日本海を泳ぎ回る。なれない日本海、ちょっと戸惑い気味。波にもみくちゃにされるときは、あまり抵抗せず、波に身を任せるとわりと疲れないな～と、ユキヒョウ。
首長竜は、そんなことは関係ない様子。
日本海を北海道まで泳いだら、陸に上がり、こんどはノンビリ歩きながら、飛騨高山あたりへ行こうか。雪山を歩きながら聴く音楽は、ベートベンのピアノソナタ、熱情があっている。演奏は、ファジル・サイで。
たしかに、猛吹雪より、青空と雪山なら、にあうかもしれない、と、首長竜。
そして、こう続けた。
もしかしてそれは、ファジル・サイの国、トルコへいきたいってことじゃない？
くろしおの右の喉から顎あたりが、チッチッした。噴火っぽい。
ビーズ
くろしおは、恵方巻きは食べなかった。食べるしゅうかんがなかった。あるカツ屋さんが、いつも販売しているカツむすびを、販売しなくなっていた。恵方巻きがあるからなのか？、とても残念だ。
カツむすびが、どうしても食べたいときがあるから、販売を続けてほしい、と、くろしおは、思う。
首長竜も、それには賛成だった。
ふと、首長竜は、八丈島の西の海で泳ぎたくなった。同時に、葛西臨海水族館の鮪は、どうしちゃったのかと、気になった。そんなことを考えていたら、沖縄からもっと南西の海にも興味が出てきた。
トト神は、東北と九州を、やはり、いったりきたりしていたが、どうしても対馬海峡が頭に浮かぶ。時々、そうなることに今日、気がついた。それから、突然、茨城の海の上を飛びたくなったりする。天気のよい日は、思いきり飛び回っている。
